【コミックウォーカー】ねこ戦

【コミックウォーカー】ねこ戦

【画像引用】http://comic-walker.com/viewer/?tw=2&dlcl=ja&cid=KDCW_KS07000009010001_68

そにしけんじ・作

知る人ぞ知る名作「猫ピッチャー」の作者が、中国の古典「三国志演義」の武将を動物になぞらえて描く四コマ漫画。ほとんどのキャラクターが猫になっているが、中には趙雲が犬、張松がネズミなど、猫以外の動物になっている武将もいます。壮大な戦いの物語も、すっかりもふもふになってます(=^・^=)

「猫ピッチャー」はプロ野球、「ねこ戦」は三国志演義。いずれも勝負、あるいは戦場といった殺伐とした世界なのですが、この人にかかるとすべてがほっこりするという、独自の世界観はさすがです。やってきた使者をペロペロなめて懐柔し、武将同士の一騎打ちはネコパンチの応酬……。馬超が馬のかぶりものをした猫というくだりに至っては、まさに吉本新喜劇の「全員ズコーッ」みたいな脱力感が襲います。それだけでなく、「美髯公(びぜんこう)」と呼ばれ、身長が2メートルあったという関羽は、超巨大なネコになっていたり……と、物語に沿った細かいディテールも凝っており、「三国志演義」のファンも十分楽しめる作り込みがされています。

本編は劉備・関羽・張飛が義兄弟の杯を交わす「桃園の誓い」から董卓登場までを描く第1話・第2話、献帝の曹操暗殺計画から袁紹・袁術の登場までを描く第34話・第35話、そして赤壁の戦いを描いた第66話以降現在までが配信されています。裏切りの猛将・呂布と劉備、曹操の死闘、孫権の父・孫堅の登場とその死、劉備が孔明を迎えた「三顧の礼」とか、三国志演義の中でも屈指の名場面は有料配信、あるいは紙媒体のコミックス収録となっていますが、こうなってくると課金したくなってしまいます…。

登場する猫は、ほとんどがブサ猫です。しかし、いかにも若い女の子が「かわいい〜」とか言ってもふもふしちゃうような、あざとい猫がいないというのが、この作者の猫キャラのいいところ、飼い猫というより、その辺をうろついている野良猫たちの集まりを想像させるところが、たまらなくいいのです。

しかし、三国志演義って何でこんなに日本人に愛されるのでしょう。吉川英治が翻案した娯楽小説の名著「三国志」とそれをコミカライズした横山光輝先生の「三国志」はいずれも大ヒット。作中のエピソードを、ビジネスの場面などになぞらえる本などもたくさんあります。サブカルチャー系でも、シミュレーションゲームの名作「三国志」をはじめ、武将を女の子キャラに翻案してエロゲーからアニメ化もされた「恋姫夢想」、こちらも武将を美少女とイケメンキャラにし、ストリートバトルを中心に展開するおっぱいバトル漫画(笑)「一騎当千」など、三国志ものは枚挙にいとまありません。原作の舞台である中国人でさえ「なぜ日本人はこんなに三国志が好きなんだ」と驚くレベルだといいます。

まあ、その分析を始めると長くなるので、それはビジネスサイトにでもお任せするとして、それだけ日本人が大好きな「三国志」と、これまた癒しの動物として最近再びブームが到来している猫とがコラボすれば、面白くないわけがありません。私事ですが、家から駅まで行く間にある美容院の看板猫(♀)が超かわいくて、通るごとになでています。さしづめ、三国志でいえば、董卓と呂布の離反を招いた美女・貂蝉といった器量よしなのです。あんなかわいい猫、飼ってみたいなあ……。失礼、猫大好きなので荒ぶりました。まだ93話と、四コマにしてはそれほど長くはなく、課金したとしても会社の行き帰りの電車の中ですぐに読めてしまうので、「5分でわかる三国志演義」としても楽しめ、猫好きにも、三国志好きにもおすすめです。

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